伊達政宗の遺言でここ経ケ峯に霊屋(墓所)を定め、生前から造営をはじめたのだそうです。
寛永13年(1636)70歳で亡くなった政宗は翌年この瑞鳳殿に埋葬されました。廟建築としては桃山様式を伝える豪華絢爛たるもので、昭和6年(1931)国宝に指定されました。
しかし残念ながら昭和20年(1945)戦災で焼失していまい、現在の瑞鳳殿は昭和54年(1979)に再建されたものです。平成13年(2001)に改修が行われ創建当時の姿になったそうです。
元の瑞鳳殿は白檀で建設されていたそうで、焼けた時は経ガ峯の山全体に白檀の香りが漂ったそうです。

バス停から坂道をだらだらのぼり正宗寺を左手にみながら進むと石造りの階段が二手にわかれます。左が瑞鳳殿の入り口になります。
石造りの階段は藩政時代からのもので、伊達家の禄高(62万石)と同じ62段ありました。両側の杉の並木は樹齢370年程と言っておりましたが少し細いような気がします。気候によるのでしょうか?

伊達家の紋 三つ引両紋、竹にすずめ、九曜紋、のついた手水舎。右手にみえるのが涅槃門です。涅槃門をくぐると先は来世の世界になるそうで、彫刻も麒麟など現世にいない動物や蓮など透かし彫りになっています。
涅槃門は樹齢数百年の青森檜葉をつかっているそうです。

拝殿の門には「瑞鳳殿」の額が掲げられていますが、周りの赤い色はサンゴで文字の白は真珠をくだいてはりつけたものだそうです。
焼失する前は周りは青サンゴだったのですが、再建の際あまりにも高価なので赤サンゴになったそうです。
文字は江戸時代の仙台藩の学者佐久間氏の文字だったのを写真を見て真似たそうです。
元の額には左端に書家(佐久間)と署名されている写真が新聞に載っていたのをガイドさんが切り抜いて持っており見せて頂きました。

ここ瑞鳳殿には江戸で亡くなった政宗が駕籠で仙台に運ばれ、葬儀のあと駕籠のまま石室に埋葬されていたそうです。
建物は昭和20年(1945)の戦災で焼失していたので、昭和49年(1974)に再建する前に発掘調査をして判明したものです。

駕籠は朽ちて担ぐ棒のみ残っていたそうです。遺骨は完全な形でのこっており、副葬品も金製のブローチ、黒漆葛蒔絵箱、五枚胴黒漆の仙台鎧、兜など多数発見され、仙台博物館、瑞鳳殿資料館に展示されています。

発掘調査でわかったのは、政宗の遺体を安置した石室の蓋には板碑が使われたていたということです。
もともとこの経ケ峯あたりは中世にたてられた板碑が多くあったので、それをそのまま利用したようですとガイドの方が話しておりました。
板碑とは中世に追善、逆修の目的で建てられ、近世以降建立されなくなった石製塔婆である。
北海道、中部地方を除く各地に広く分布し、特に関東地方に多くみられる。
地域によって石材や形態等は異なっているが、いずれも碑面上方より下方にかけて、
種子、偈(ゲ)、願文等が配置されている。本県(宮城県)では、文永9年を最古として現在三千其の板碑が確認されており、名取市高館大門板碑群、(三百其)仙台市岩切東光寺板碑群(百其)は、仙台近郊における板碑建立の中心地としてあげられる。
と看板に書いてあります。

屋根には竜頭瓦が2ケづつ8ケ載っていますが消失する前は1ケ50キロの重さの青銅製だったそうです。再建の建物ではその重さを支えられないとのことで今載っているのは10キロくらいだそうです。
焼失前は木造、再建後は鉄筋コンクリート製。

二代藩主伊達忠宗(1599〜1658)の墓所。政宗の墓所瑞鳳殿と同様、華麗なもので国宝に指定されていましたが、昭和20年(1945)戦災で焼失。
昭和60年(1985)再建されましたが予算の関係で大分簡略されています。

三代藩主伊達綱宗(1640〜1711)の墓所。瑞鳳殿、感仙殿と同じに戦災で焼失したものを昭和60年(1985)に再建されました。
この三代藩主の遺体は仙台のつつみ焼の甕に入れて埋葬されていました。甕は遺体を容れるほどの大きさで、現代ではこのような大きさの甕を作る職人はいないそうです。現物が資料館に展示されています。
副葬品は香道具、文具類が多く発見されています。

政宗のお霊屋瑞鳳殿から二代藩主伊達忠宗のお霊屋感仙殿に行く間に大きな弔魂碑が建っています。
明治元年(1868)の戊辰の役、同2年の函館戦での仙台藩士および急幕臣・米沢藩の仙台応援隊士らをふくむ戦没者1,260名の霊を弔うために、伊達家と旧藩士が出資し、明治10年旧瑞鳳殿鐘楼跡に建立された。
と碑に書いてありました。
ガイドの説明では明治政府は戊辰の役、函館戦争の犠牲者の墓を建てることを禁じていたそうです。
ここ経ケ峯一帯は昔から霊場といわれていたそうですが、最近若い女性たちの間で「パワーがもらえる場所」として有名な場所だそうです。現に私達が説明を聞いている間にも車椅子に乗った若い女性をサポートしている若い人たちや、若い男性のグループも目につきました。
仙台駅からバス「るーぷる仙台」で約15分、瑞鳳殿前下車、本殿まで徒歩約10分
所在地 仙台市青葉区霊屋下23-2
営業時間 9時から16時30分(12月は16時まで、ライトアップ時は19時まで)
入場料 大人550円 高校生400円 小・中学生200円
電話 022-262-6250